抱擁 その2



 空を舞う白い粉雪。

 とても静かだった。

とても穏やかな光が見えた。


人間的なやさしさとか

普通の若者が持っているような夢だとか

本当に当たり前のことが

解らない人間になってしまったかと思っていた。


あなたが伝えてくれたことは,

私がただの人間であることが,

私がこの運命のもとで生きていることが,

決して意味が無いという事ではないということだった。

今まで私が恐れていたことが

悪い夢だったかのように消え去る。


あなたが伝えてくれたことは,

死の深淵を覗き込んでいた私が

誰かのために生きている事実であって

私もまた,生きていてほしいと願う人がいるということだった。


凍えた屋根の下で

部屋には一つの明かりも無いのに

不思議と見つめる瞳が見える。

私は眼を閉じて感覚を研ぎ澄まし

心が伝えられるように全てを許した。

吐息を耳に感じたとき

初めて自分より体温が高いことを知った。



昔はこのサイトに詩のページがありました。あまりにも下手だなーと思ったので削除してしまったのですが・・・。
その中でひとつイラストに合わせて載せてみました。